国府台団地
国府台団地は千葉県市川市国府台の高台に建つ県営住宅です。
昭和35年(1960年)から38年にかけ1-7号棟までの計9棟(7号棟は3棟)が建てられましたが、建築物の老朽化に伴い中層住宅2棟に集約する建て替え工事が進んでいます。訪れた時は先行する1棟が完成目前で、残る旧建屋は住民の退去が終わり配電盤が撤去されて窓はベニヤ板に塞がれ、まもなく取り壊しが始まろうとしていました。
夜景風景
国府台(こうのだい)は国府(こくふ)の字が付く通り、奈良時代には律令国の国府が置かれていました。その後も中世には国府台城が築かれ、近代には大日本帝国陸軍の高射砲陣地が設けられ空襲が激化すると司令部の疎開先としても選定されるなど国防上の重要地点とされました。戦後は和洋女子大学や千葉商科大学を始めとした学校が数多く建てられ、学園都市として知られるようになっています。
そんな歴史ある国府台ですが、国府台団地建替えに伴う発掘調査で団地内から下総国府に繋がる大通りの遺跡が発見され、調査及び見学会が開催されたのち埋め戻されると言う出来事がありました。歴史ある土地であることは知っていても普段生活するようなところから古代の遺跡が発見されるなんて不思議ですね。遺跡は埋め戻したとのことなので、建て替えが進む中ではその痕跡を見つける事は出来ませんでした。団地の建て替えが終了した折には看板や碑なので後世に伝え残して頂きたいものです。
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