2022
9
Nov

撮影機材・道具・その他

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR Sを試す

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

 

2022年7月にニコンより発売されたNIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S。
メーカーによると「圧倒的な軽さと際立った描写性能を両立した、単焦点超望遠レンズ」だそうです。三脚座なしで1,160g(三脚座ありで1,245g)はかつてキヤノンが販売していた400mm/f4の2,100gを遥かに下回り、それどころか400mm/f5.6の1,250gよりも軽いと言う、カメラに詳しい人間なら嘘だろ?と思わず呟いてしまう軽さです。実際に手に取ると本当にガラス入ってる?と疑うこと間違いなし。

そんな小型軽量で人気を博し、真のライト・バズーカと言っても差し支えないヨンヨンゴですが、巷の評価で逆光耐性以外は万能と言われています。しかし肝心の逆光時の撮影画像が一向にインターネット上に上がってこないので、実際に逆光時に撮影したものを中心に載せてゆきたいと思います。
発売から3か月経ちましたが、やはりと言うべきか中々に好調な滑り出しの様です。量産品のシリアルNoは2001スタートで、僕の購入したレンズのシリアルNoは5000番台前半だったので既に3000本ほど販売されています。最新のシリアルNoは6000番台だそうなので、約4000本ほどが世界中のユーザーの手に渡っていることになります。同じ400mmの画角を持ち1段以上明るいヨンニッパは約800本なので、実に5倍売れています。

※基本的に記載が無いかぎりZ7Ⅱに手持ちで撮影しています。またLightroom等で基本的な画像処理を行っています。あくまでも自分が作品撮りをするためのものであって、木を見て森を見ずと言うようなレビューではありません。

 

ニコン NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S Zシリーズ ミラーレス一眼 交換レンズ Zマウント 望遠 フルサイズ対応 Nikon

 

実写

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS1/500 f/4.5 ISO800

SS1/200 f/4.5 ISO800

 

今のレンズは光が潤沢にあるような条件下や順光では優れた性能を発揮するので、晴天順光で試す意味はありませんが、まずは日中の動物園で試写。平日の午後の動物園は空いていて良いですね。
試写するまでもないとは言えフィールドに持ち出すと実感する軽さは正義。全重量がカメラ本体側に来るので長時間の手持ちでも容易くホールディングでき、長時間無理なく構える事ができるので、いつ来るか判らないシャッターチャンスに備える事ができます。レンズを降ろしていたので撮れなかったなんて言う失敗を無くしてくれます。

  レンズの性能とは関係ありませんが、1枚目の画像のように最小焦点距離付近では距離計が無いので最小焦点を割っているのかAFが外れているのか咄嗟に判断出来ないのはマイナスポイントです。
Zシリーズのボディは、MF時のみファインダー下部に簡易的な距離計が出ますが、AF時やフルタイムマニュアルで強制介入した際は簡易的な距離計が表示されないのがZシリーズの欠点です。このくらいファームウェアで何とか出来ないのでしょうか?

 

飛行機を流し撮り

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS1/15 f/4.5 ISO3200

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS1/13 f/4.5 ISO4000

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS1/25 f/4.5 ISO1600

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS1/10 f/4.5 ISO6400

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS1/15 f/4.5 ISO5000

 

カメラ本体(Z7Ⅱ)の動態捕捉性能が低いのでボディがレンズに対して足を引っ張っていますが、400mmの画角を手持ちで1/10で流し撮り出来る手振れ補正性能は驚異的です。もちろん1/10のタッチダウンの瞬間ともなれば歩留まりはお世辞にも良いとは言えませんが、それでも止まります。シャッタースピードを速くすれば飛行機にあわせてカメラを振ってやるだけでピタッと止まります。

強い光源の筋が上下に延びているのは空港のワイヤーの影響であってレンズの所為ではありません。こうして見ると逆光耐性が弱いと言われつつ夜景撮影にも問題無さそうですね。

 

三脚使用風景撮影

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

三脚使用 5枚を合成 f/11

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS90s f/11 ISO64

 

いくら手振れ補正が凄くても複数枚合成や1分越えの露光時間では三脚が必要ですよね。と言うことで今度は三脚に載せたうえで撮影です。
三脚はGITZOのエクスプローラーⅡ型三段にオフセンターボール雲台と言うカメラを無茶な姿勢でホールドさせることは得意でも望遠レンズを長時間ホールドするのは苦手な三脚です。載せるだけならサンニッパだろうがゴーヨンだろうが乗りますが長秒時露光は支えが無いと無理。

天敵ともいえる望遠レンズをキチンとホールドしてくれています。最長300秒の露光も何回か繰り返しましたが、吹き付ける風さえ対策出来るのであれば全く問題ありません。システム一式が軽く小さい事による恩恵を受けています。まあ多少ブレてもシャープネスとコントラスト強めれば大丈夫。
400mmクラスであれば3型以上の太い脚が本来はマストですが、2型の細い脚でも支えられる軽さなのは嬉しいですね。だって3型どころかエクスプローラー自体ラインナップから消えたじゃないですか・・・

ここまで来ても逆光耐性は悪く無さそうですね。普段の僕の作品撮りはこんな感じなので自分が使う分には問題ありません。

 

鉄道を流し撮り

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

【Z6】SS1/30 f/4.5 ISO12800

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

【Z6】SS1/50 f/4.5 ISO12800

 

手振れ補正の優秀さと共にZ6の意外なAF性能と高感度性能の優秀さを目の当たりにしました。
ISO12800でこれって凄いですね。Z7シリーズはISO6400でギブアップする場面なので画素ピッチの広さは伊達じゃない。

 

ついに逆光耐性劣悪の意味を知る

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

【Z6】SS1/60 f/4.5 ISO12800

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

【Z6】SS1/320 f/4.5 ISO12800

 

これかー!!!

出ました凄まじいゴーストとフレアが。2020年代に新規設計された400mmの単玉それもnotDOレンズとは思えません。どうやら自分に向けて照射される光源に対しては凄まじく弱いようです。特にLEDの様な直進性が強く拡散し難い光源ではお手上げです。
上がロービーム、下がハイビームですがどちらも光源を中心にフレアが発生し、ハイビームに至っては見事なゴーストが発生しています。おまけに暗所なので目立ちませんが、全体的にコントラストも低下しています。
ニッコール千夜一夜物語のNIKKOR-S 50mm f/1.4のなかで再生産を担当した著者は「フレアやゴーストはレンズの味とは言えない」と言う持論を語っていらしたように、このフレアやゴーストは400mmf/4.5のチャームポイントではなく400mm f/4.5の唯一にして最大の欠点でしょう。

確かにこれでは作例が出て来ないのも納得です。自分に向けてライトが照射されている状況で照射元にレンズを向けて撮影する場面がどれだけあるんだ?と言われればそれまでですが、予想以上の逆光耐性の悪さです。
DOレンズ未使用ですが、DOレンズと同じように逆光や強い光源に対しては撮り方を考える必要があります。

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS 1/500 f/4.5 ISO400

 

とは言えこのヨンヨンゴはニコンの「望遠レンズ?重いから」とか「ミラーレス?軽いのはボディだけでしょ?」なんて言わせないと言う強い意志を感じます。一度手にすれば、強力な手振れ補正と所有者に重さを感じさせない優れた重量バランスによって、いつでもどこでも持ち出せる小さいながらも頼れる相棒として魅了されるはず。
特定条件下の逆光耐性は劣悪ですが、それを補えるポテンシャルをもつライト・バズーカです。

まずはレンズを持ち出そう、何を撮るかはそれから考えればいい。  

 

追記

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS 1/500 f/4.5 ISO500

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS1/8000 f/4.5 ISO64

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

SS1/1000 f/11 ISO64


 

逆光を求めて少し撮影しました。
1枚目の鹿はフレーム外左上方に太陽があります。フレーム外に光源がある場合は全体的にコントラストが低下したふわっとした感じになりますが、この程度なら後処理で軽くコントラストを強調してあげれば画作りに支障はなさそうです。どちらかと言えば口径食とボケの煩さの方が気になります。
2,3枚目は夕方の太陽にレンズを向けてみました。この程度まで柔らかな光になると太陽周辺のコントラストは低下するものの、全体としてみればしっかりとした夕景のシルエットを映し出してくれています。
※2,3枚目は手持ち撮影のため、Photoshopで位置合わせをしたのでEXIFがどちらも同じ1/8000のf/4.5になっていますが、3枚目は1/1000 f/11で間違いありません。

時期が11月と夏場のような照り付ける太陽では無いので何とも言えませんが、上の地下鉄を撮影する様な特殊な場合以外は神経質になる必要は無さそうですね。

 

ニコン NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S Zシリーズ ミラーレス一眼 交換レンズ Zマウント 望遠 フルサイズ対応 Nikon

 

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

NIKKOR Z 400mm f/4.5 VR S

 

余談ながら、カメラやレンズにテープがペタペタ貼られていますが、これは暗闇でもレンズの操作がし易いように貼っている蓄光テープです。

 

 

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