冷蔵服&ネックファンを試す
連日の猛暑に耐え切れず冷蔵服(空調服)とネックファンを購入してきました。
今回は秋葉原にあるサンコーのオフィシャルショップで購入したので、空調服とネッククーラーに10,000㎃hのモバイルバッテリーが2個付いて¥23,000でした。
結論から言ってしまうと、ネッククーラーはアリですが、空調服は効果を発揮するのに条件が有るので、まぁ日本の夏の屋外だと無くても良いかと思います。
ネッククーラー
両サイドに付いたペルチェ素子で血管をダイレクトに冷やす+首元のファンで首筋を冷やすと言うダブルで冷やします。
効果はかなり感じることができます。即冷を謳うだけあってペルチェ素子はあっという間に冷えるので、電源をONにすると冷えた缶ジュースを首に当てているような爽快感があります。
しかし人間には順応する機能があり、冷たいと感じても暫くすると冷たさを感じなくなってしまうので、5分もすると、血管は冷やされていると言う認識を持たないと、首に重りが付いているだけに感じてしまいます。ただし身体が冷たさを感じなくなっているだけなので、ペルチェ素子が当たっていた部分に手を触れると、ものすごく冷えています。
冷蔵服(空調服)
両側部に付いたファンで外気を取り込み、背中のペルチェ素子で熱交換をし、気密性のある空調服内部を冷やします。
熱のこもりやすい室内であれば効果はありますが、屋外ではほとんど効果を感じません。
5Vで稼働するファン2台で空調服内部に空気を取り込むので、ファンの威力よりも強い風や、歩いた場合の風圧でもファンが負けてしまい、特に前側はすぐに空調服が貼りついてしまいます。そうなってしまうと内部の空気を外に漏らさないための気密が仇となってしまい、内部はサウナスーツ状態です。
日本の夏の屋外で空調服を使うくらいであれば、無印の通気性の良いシャツにネッククーラーの方が熱中症対策にはベターです。
30℃程度の熱がこもりやすい室内であれば空調服の威力を発揮できますが、その条件下であればスポットクーラーに直付けできる空調服や水冷服など、さらに冷える服が選択肢に出来るので空調服を使うメリットはあまり無いでしょう。
冷えないって本当?
ネッククーラーや空調服は冷えないって本当ですか?
条件次第です
ネッククーラーや空調服は汗が蒸発する時の気化熱を利用しているので、湿度が高い場合や外気温が体温を越える場合などは、効果を発揮しません。特に外気温が35℃を越えて来るとネッククーラーは熱移動が出来なくなり、空調服は体温よりも高い空気を服の内部に取り込むため、効果が発揮しないどころか、かえって熱中症を誘発する破目になります。
逆に言えば湿度も低く外気温も35℃を越えない場合は効果を実感できます。
※日本の夏の屋外で35℃以下でなおかつ低湿度はほとんど無理です。
ネッククーラーが冷えない、すぐに冷たく無くなるのは上にも書きましたが、人間に備わっている順応と言う機能のせいです。これは冷たい(暖かい)ものでも触れ続けると、身体が慣れてしまい冷たさ(暖かさ)を感じなくなってしまうせいです。そのため実際に使って見ると5分も経たず装着したてのような冷たさは感じなくなってしまいますが、ペルチェ素子に触れている部分やその周囲に手を当ててみると、冷たくなっているのがわかります。冷たさを感じなくなっても実際には冷やされているので、血管を冷やすと言う効果はきちんと持続しています。
ペルチェ素子で冷やすネッククーラーは、冷房のひんやり感を期待すると拍子抜けですが、首筋の表面や血管を冷やすためのものと理解していれば、その効果をより実感できます。
ただし、注意点としては排熱部分を覆ってしまうと熱がこもって故障や怪我の原因になるので、ペルチェ素子の反対部分やファン部分は服や髪などで塞いでしまわないようにする必要が有ります。
ネッククーラーはペルチェ素子だけで冷やす状態と、更に首元にファンを追加する状態に組み替えることができるので、2種類のバッテリーと外部給電用のケーブルが付属しています。
本体のバッテリーでも1時間程は稼働しますが、長時間使用したい場合はモバイルバッテリーから給電する必要が有ります。
R3年度の総務省統計局によると往復の通勤時間平均は1時間19分だそうなので、大多数の人は本体だけのバッテリーで通勤時間の間中ネッククーラーを作動させることはできません。片道ごとにこまめな充電が必要になります。
プレートのすぐ横に排熱部分があるので、熱いとまではいかなくても暖かい熱が噴き出します。
首の抑え部分はプラスチックなのが残念。この部分もペルチェ素子で冷えていると不快感が減るのですが。
ファン搭載型のバッテリーに変えると首元もファンの風で涼しく感じますが、襟のある服では使えないのでほとんどTシャツなどの首元がゆったりしている服専用です。Yシャツなどの襟元に差し込んで風を送り込む使い方をするのであれば、Sonyのネッククーラーの方が向いています。
空調服は見るからに気密性のある材質で、裾にゴムが入っているので、取り込んだ空気は背中や両脇から抜けていきます。
背中側は両サイドにファンと中央にペルチェ素子が配置されています。
空調服内部はベルトとケーブルでごちゃごちゃしているので初めて着る時は戸惑ってしまいますが、ベルトに手を通してから着たうえで、バックルを止めて、前のファスナーを閉めるだけなので、慣れると簡単です。
バッテリーが無ければ稼働しないので、内側にはバッテリーを入れるポケットが両側に配置されています。ポケットは大きいので、付属の薄型バッテリー以外にも厚みのある大容量タイプのものなど、市販されているモバイルバッテリーのほとんどが入ります。当たり前ですが、モバイルバッテリーも発熱するので、使用中は内ポケットがほんのり暖かくなります。
ボタン操作でペルチェ素子だけとファン併用が選べますが、基本的には両方稼働させることになります。ペルチェ素子だけだと背中のごく一部が冷えて、それ以外の場所は空気がこもってむしろ暑いです。
売りのペルチェ素子のサイズは小さいので、冷えるのは背中の一部です。もう少し背中中央にずらっとペルチェ素子が並ぶと冷え方も違うんでしょうが、無いよりはマシ程度です。
オマケのモバイルバッテリーは、磁気研究所製なので浜田電機とかあきばおーでも良く見かけるもので、有象無象の怪しげなものでは無いので安心して使えます。
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