横須賀のの字坂の夜景を撮る
神奈川県南東部、三浦半島の北部に位置する横須賀市。東側を東京湾、西側を相模湾に接する横須賀市は東京湾への入り口にあたることから古くから国防の要所とされ、横須賀港周辺には、戦前には旧日本海軍の横須賀鎮守府が置かれ、それに付随する様に海軍工廠や飛行場が設けられ軍都として栄えました。また半島にあり三浦丘陵があることから海岸線近くまで丘陵が迫り起伏に富んだ地形となっているため自然が数多く残り、少し高台へ登れば東京湾や相模湾を望むことができるなど海と近い街となっています。そのため丘陵部にも市街地が広がっており、多数のトンネルで結ばれていることから、神奈川県のトンネルのうち半数が横須賀市内に存在しています。横浜なども丘陵部に市街地が広がりますが、横須賀市の場合は丘陵地帯の浸食によってできた谷(谷戸)と呼ばれる、リアス式海岸のように入り組んだ谷に住宅が作られ、自動車の入ることのできない路地や階段でのみでアクセスできる谷戸地域であることが、横浜市との違いとなっています。そのため平成6年の人口43万5千人をピークに令和5年には37万4千人と降下の一途をたどっています。これは横須賀市が東京や横浜にアクセスし易い立地でありながら、谷戸に代表されるような狭隘な地形にまで宅地開発をしなければならない平地の少なさや、景気に左右されやすい重化学工業を基幹産業としているためです。
のの字坂も、田浦駅からほど近い谷戸地域にあり、その名の通りループしつつ高度を稼ぐ道路です。この道路は第二次世界大戦中に田浦駅近くの高台に作られた城の台(しろんだ)砲台へのアクセス路として作られたもので、戦後は谷上への住宅地へのアクセス路として使われています。
夜景風景
ループ中心はちょっとした公園になっていて、訪れた時はお祭りがあるのか提灯がぶら下がっていました。ループの大きさも小さいので登ってくる車の軌跡が1枚のフレームにピッタリ収まります。
この道路はぐるっと丘陵地帯を回った後、塚山公園の中を通り抜け本町中山道路の料金所の先へ繋がっています。のの字坂は路駐されている車の横を通り抜ける事ができるだけの幅がありますが、それ以外は車幅ギリギリでしかないので、車で訪れることは避けるか、通り抜けるだけに留めるべきです。JR線の田浦駅からでも歩いて10分ほどで訪れることはできます。
住所 |
神奈川県横須賀市田浦町1-50 |
最寄り駅・バス停 |
JR横須賀線 田浦駅より徒歩約10分 |
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