国道駅の夜景を撮る
鶴見線は神奈川県横浜市鶴見区と川崎市川崎区にまたがって走る路線で、鶴見駅を起点に扇町駅へ至る本線と、浅野駅から海芝浦駅へ至る海芝浦支線、武蔵白石駅から大川駅へ至る大川支線の3路線、計約9.7㎞で成り立っています。
京浜工業地帯の鶴見臨港地区を走るこの路線は、沿線工場へのアクセスのため作られた旧浅野財閥系の鶴見臨港鉄道を前身としているため、JRの路線としては特殊性が強く、駅間の平均距離が700mと短いことや、網の目のように張り巡らされた専用線や支線、他のJR線との乗換駅である鶴見駅は中間改札(2022年に廃止)、浜川崎駅は改札外での乗換など、独立した小規模私鉄のようです。また沿線工場へのアクセスに特化したダイヤ構成となっており、朝晩のラッシュ時と日中、休日では運転本数が大幅に異なり、日中や休日は末端区間は2時間間隔、大川支線に至っては朝夕のみの運転と極端に本数が少ないことから、都会のローカル線と称されることもあります。
国道駅は鶴見駅の隣にある駅で、国道15号線との交点にあることから国道駅と名付けられました。1930年の開業当初からほぼそのままの景色を残していることから、昭和前期の雰囲気を感じることができるので、鶴見線の駅の中でもひときわ人気の高い駅です。
夜景風景
1930年の開業から1世紀近く経ち、駅構内にくたびれは見られますが、高架橋の半円アーチを活かした開放感のある通路やプラットホーム上のアーチ状の梁など、開業当初のモダンな姿を充分に感じられます。今でこそ空室が目立ち、入口もベニヤ板で塞がれてしまっていますが、日本初の地下商店街「地下鉄ストア」が1930年4月に上野に開業したばかりの時期に、駅を降りたら通路の両側に店舗が並ぶ駅ナカがあったのは画期的だったのでしょう。
また第二次世界大戦中に米軍の機銃掃射を受けたことがあり、その痕跡は国道側の駅舎入り口の右側に今も残っています。
住所 |
神奈川県横浜市鶴見区中央5-26 |
最寄り駅・バス停 |
JR国道駅 下車すぐ |
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