馬込車両検修場

浅草線馬込車両検修場の夜景を撮る

都営地下鉄浅草線は西馬込駅と押上駅を結ぶ全長約18,3㎞の路線で、東京都区部東部を南北に走ります。昭和35年（1960年）に押上～浅草橋間を開業したのち順次延長開業し、昭和43年（1968年）に全線が開通しました。押上駅で京成線、途中の泉岳寺駅で京急線と接続し、相互直通運転により千葉県の成田空港から神奈川県の三崎口まで広域なネットワークを形成しています。また京急線は羽田空港、京成線は成田空港と首都圏の空の玄関口へのアクセスを担っているため、直通運転先である浅草線も空港アクセス路線としての一端を担っています。
そんな浅草線を走る車両の保守整備をおこなっているのが西馬込駅に隣接した馬込車両研修場です。車両基地の中央を横断するように架けられた道々女木歩道橋からは基地内を行き交う電車を見ることができます。

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車両基地夜景

浅草線馬込車両検修場の夜景を撮る

馬込研修場は最大で8両編成22本の電車を収容可能な大規模な車庫となっているので、夜間には営業運転を終えた浅草線の車両が続々と入庫してくる姿を見ることができます。また馬込研修場は浅草線だけでなく、大江戸線の車両の研修もおこなっているので、大江戸線の車両を浅草線内でけん引するための機関車が所属しており、歩道橋の南側から大江戸線の小さなトンネルに合わせ屋根が鋭角に絞り込まれた赤白グレーの3色の機関車が止まっているのを目にすることができます。
通常、電車は特別な事情が無いかぎりは所属基地や検査先までは自走することが一般的ですが、地下鉄大江戸線の車両は浅草線内を自走することができないため、浅草線と大江戸線の連絡線のある汐留駅から馬込検修場までの区間を機関車でけん引しています。これは大江戸線が建設費削減のためレールの幅こそ浅草線や新幹線などと同じ1435mmであるものの、急勾配急曲線に対応するため、車両自体のサイズが小さく1両辺りの長さが16.5mしかなく、また走行方式もリニアモーター方式と言う線路の中央に設置された磁石（リアクションプレート）と電車の台車下部に設置された磁石を用いて推進するため、線路側に磁石が設置されていない浅草線内を自走できないためです。車両基地内においても同様に、磁石（リアクションプレート）の無い線路は自走できないので、試験走行用に磁石が設置された線路が1線用意されています。このページ内の画像では赤い機関車が止まっている隣の線路中央には他の線路と異なり、線路中央に蓋をされた箱のようなものが続いていますが、その箱がリアクションプレートと呼ばれるリニアモーター方式車両が自走するための地上設備です。
研修場へ入線する電車は西馬込駅から地上へと出て川崎方面へと一旦進んだ後、スイッチバックで入線する形となっています。そのため基地東側に併設されたトンネルから地上へと出て来る電車を見ることができます。
歩道橋は2016年ごろまでは欄干も腰高までの低いものでしたが、老朽化による改修工事を経て現在では背高で網目の細かいものに変わってしまったので、撮影当時と同様に撮影することはできなくなっています。