志村車両研修場
都営地下鉄三田線西台駅に隣接する志村車両研修場。
この車両基地の見どころは何といっても団地の下に電車の車庫があると言う珍しくも不思議な景色でしょう。(厳密には車両基地の上空に公営住宅が造成されているので、電車の車庫の上にある団地と言う方が正しいのですが。)
そんな、志村車両研修場とその上に建つ公営住宅(都営住宅西台アパートおよび東京都住宅供給公社西台住宅)の普通ではない夜景風景を写してきました。
まったく関係ありませんが公社って響きは惹かれるものがありますよね。公益法人社会福祉公社とか。
車両基地夜景
上空の高層住宅を支えるための無数の柱と人口地盤のお陰で、地下空間と見紛う景色。
等間隔に奥までズラッと並んだ柱と蛍光灯と灰色一色の景色、そしてそんな無機質な空間に彩を添える青いボディに赤いラインが入った三田線の電車。これは秘密基地さながらのロマンの塊みたいな空間ですよ!地下に車庫があるのは地下鉄ならさして珍しくはありませんが、普通はお目にかかる事もないので、そんな地下車庫(風)を普通に見る事が出来るのはここだけ。
惜しむべきは電車までの距離が少しある事でしょうか。これは三田線の車庫自体が8両化を見越して8両×2本の電車を縦列駐車出来る距離を確保したものの、8両化されることなく6両編成のまま運転されているためだそうです。東急線との直通運転が開始されると三田線は8両編成になるそうなので、ようやく車両基地の本来の能力を発揮と言った所でしょうか?
西台アパート夜景
西台アパート
1970年(昭和45年)に車両基地の上部空間に利用して造られたアパート群で、車両基地上の人工地盤には12階建てのアパートが4棟と小学校が建てられました。
アパートは4棟すべてツインコリダー型(イメージとしては側廊下型のマンションの廊下面を2棟向かい合わせに造り、吹き抜けを設けた構造。西台アパートは中央にEVホール、両端に階段を設けた上から見ると『日』を細長くしたような形をしています。)で造られ、東京都住宅対策本部によると西台アパートは1104戸を有するそうです。(これが3棟の公営住宅のみの戸数なのか公団住宅も含めた4棟合計での戸数なのかは判りませんでした・・・機会があれば確認してみます。)
小学校は2001年(平成13年)に廃校になり、跡地はアパート住民用の駐車場として再整備されています。余談ながら人工地盤の寿命は総務省の減価償却年数によると60年と定められています。あくまでも資産としての寿命なので、目安程度に捉えておくべきでしょうが、約10年後(2021年5月に記事を作成)には寿命を迎えてしまう西台アパートの人工地盤。将来的には地盤を作り直すのか、人口減少の進む近隣の高島平団地等に住民を移転させるのか、気になるところです。
住所
東京都板橋区高島平9-1-1
最寄り駅・バス停
都営三田線 西台駅より徒歩約3分
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